権利確定日を待つ

株主優待や配当には、権利確定日という日が存在します。権利確定日とは、「その日に株主として株主名簿に記載されることにより、株主優待や配当などの権利が確定される日」です。その多くは決算期末・月末が該当します。

これを見て、『権利確定日の当日だけ株を持って、すぐ売ってしまえば優待がもらえるのでは』と考えたかたは注意してください。じつは、株主として株主名簿に記載されるためには、権利確定日の3営業日前までに株を購入して持っておかなければいけないのです。

この権利確定日の3営業日前を権利付き最終日、権利付き最終日の翌営業日を権利落ち日と呼びます。権利付き最終日に株を持っていることで、権利確定日に株主として株主名簿に記載される=優待や配当などの権利を得ることができるのです。

つまり株主優待や配当は、権利付き最終日に株を持っているか、持っていないかという点が非常に重要となってくるのです。極端な話、権利付き最終日の1日さえ株を持っていれば、株主優待や配当の権利を受けられるということです。

ややこしいので、さらに詳しくお話しします。 たとえば31日が権利確定日であるとします。このときの権利付き最終日は、3営業日前の28日です(土日の非営業日を挟みません)。つまり、権利を得るためには28日までに株を購入し、持っておかなければいけません。この権利付き最終日をひとたび過ぎてしまえば、株を売ってしまっても権利は得られることになります。

28日権利付き最終日株式取得
29日権利落ち日(権利つき最終日の次の日)
30日
31日権利確定日

※間違えやすいのですが、「権利確定日の4営業日前が権利付き最終日」というのは過去のルールです。現在は改正が行われ、『3営業日前』に変更されています。(参考ページ:松井証券より)

注意すべき点はもう1つあります。それは株の継続保有期間です。優待銘柄には優待を取得するために、権利確定日の「半年前」や「1年前」から株式の継続保有期間を定めるものがあります。その場合、権利付き最終日に株をギリギリ取得したとしても、継続保有期間が足りないため、優待は受け取れません。優待を狙っているかたは、そちらの確認は忘れずにしてください。

また、優待を実施する企業では、権利確定日が近づくにつれて株価も一緒に上がっていく傾向が見られます。これは、優待を欲しい人が権利確定日近くになってくると株を買い始めるからです。ですので、権利確定日の直前ギリギリで買うよりも、ある程度の余裕を持って買っておくと、優待の影響で株価が上がってしまう前に買える可能性が高くなります。目安としてはだいたい2ヶ月前くらいでしょうか?(業種や企業などによって株価の動きが異なりますので、目安として考えてください)。

それでは、人気優待のマクドナルドのチャートを例にあげて見てみましょう。

マクドナルドの優待による株価の影響

上のチャートは2008年~2010年にかけてのマクドナルドのチャートです。マクドナルドは6月末と12月末が権利確定日です(赤色のが書いてあるところです)。上のチャートを見てみると、権利確定日に近づくにつれて株価が上昇し、権利確定日付近で株価が高値になっていることがわかります。

権利確定日の2ヶ月前を見てみると(青色のが書いてあるところです)、まだ株価はあまり上昇していないようですね。こういうときに株を買うことができたら、株価の上昇による利益も手に入れることができます。優待に魅力がなかったり、優待の影響が出にくい銘柄ではあまり関係ないかもしれませんので、目安として頭の片隅に入れておいてください♪

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